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2026.09.10

旋盤加工で“ビビり”が発生する原因とは?面粗度を悪化させない改善方法

はじめに

「仕上げ面がザラつく
「加工中に異音がする
「寸法は出ているのに見た目が悪い

旋盤加工において、多くの現場で悩まされるのがビビり(びびり振動)です。

ビビりが発生すると、面粗度の悪化だけでなく、工具寿命低下・寸法不良・加工時間増加にもつながります。
特に細長いワークや難削材では、一度発生すると改善に苦労するケースも少なくありません。

今回は、旋盤加工でビビりが発生する主な原因と、面粗度を改善するための具体的な対策について、現場目線で分かりやすく解説します。

 

そもそもビビりとは?

ビビりとは、加工中に工具やワークが振動しながら切削される現象です。

この振動によって、

  • 加工面に細かい波模様が出る
  • 異音が発生する
  • 工具が異常摩耗する
  • 寸法が安定しない

といった問題が起きます。

特に仕上げ加工では、わずかな振動でも面粗度に大きく影響します。

 

ビビりが発生する主な原因

ワーク剛性不足(細長い製品)

もっとも多い原因がこれです。

長さに対して径が細いシャフト形状では、切削抵抗によってワークがたわみ、振動が発生しやすくなります。

特に、

  • 突き出しが長い
  • 細径加工
  • 深切込み
  • 送り量過多

の条件が重なると、一気にビビりやすくなります。

対策

  • テールストックを使用する
  • 振れ止めを使用する
  • 突き出し量を最小限にする
  • 荒加工と仕上げ加工を分ける

 

■ ② 工具の突き出しが長い

バイトの突き出しが長いと、工具側がしなって振動します。

内径加工では特に発生しやすく、ボーリングバーの剛性不足が原因になるケースが多いです。

対策

  • 必要最小限の突き出しにする
  • シャンクサイズを太くする
  • 防振ボーリングバーを使用する

 

■ ③ 切削条件が合っていない

回転数・送り・切込みのバランスが悪いと、共振が発生します。

特に仕上げ時に回転数を上げすぎると、逆にビビりが悪化することがあります。

対策

回転数を変更する

ビビりは特定の回転域で発生することが多いため、
回転数を1020%変更するだけで改善する場合があります。

切込み量を見直す

中途半端な切込みは振動を誘発しやすいため、

  • 思い切って切込みを増やす
  • 逆に極小切込みで仕上げる

など条件変更が有効です。

送り量を調整する

送りが少なすぎても刃先が擦れて振動することがあります。

 

■ ④ 工具摩耗・刃先形状不良

意外と見落とされやすいのが工具状態です。

刃先が摩耗していると切削抵抗が増え、振動しやすくなります。

また、チップブレーカ形状が材料に適していない場合もビビりの原因になります。

対策

  • 摩耗したチップを交換する
  • 被削材に合ったチップ材種を選定する
  • ノーズRを変更する

特に仕上げ面重視なら、仕上げ用チップへの変更が効果的です。

 

■ ⑤ 機械側のガタ・固定不足

長年使用している旋盤では、

  • 主軸ベアリング劣化
  • 刃物台の緩み
  • チャック把握不足

など機械側要因もあります。

ワークや工具だけでなく、設備状態の確認も重要です。

 

面粗度を改善するための実践ポイント

ビビり対策と同時に、以下も意識すると面粗度改善につながります。

仕上げ代を均一にする

荒加工後の削り残しが偏ると、切削抵抗が変化して振動が発生します。

切削油を適切に使用する

潤滑不足は刃先負荷増大につながります。

特にSUSSCM材では効果が大きいです。

加工順序を見直す

細径部を最後に加工するだけでも改善する場合があります。

 

まとめ

旋盤加工のビビりは、

  • ワーク剛性
  • 工具剛性
  • 切削条件
  • 工具摩耗
  • 機械状態

など、複数要因が重なって発生します。

しかし逆に言えば、原因を一つずつ切り分けていけば改善できるケースがほとんどです。

柴田製作所では、細径シャフトや長尺製品、難削材加工など、ビビり対策が必要な旋盤加工にも対応しています。

「面粗度が安定しない」
「他社で断られた細物加工を相談したい」
「加工方法から提案してほしい」

という案件も、お気軽にご相談ください。